道元禅師にまつわる「言葉」のエッセイ。
今回は第⑳弾といたしまして、「古仏(こぶつ)」についてお送りいたします。
筆者のつたないつぶやきとして、楽しんでいただければ幸いです。
この記事を書いているのは

こんにちは「harusuke」と申します。
2012年駒澤大学卒業後、禅の修行道場で修行経験を積み、現在は都内に暮らしております。
さて、我々は寝て起きると「昨晩食べたもの」がきちんと消化されています。
それではその食べたものを寝ている間に消化してくれたのは果たして「私」でしょうか?
ようこそ、真実を探求するブログ「禅の旅」です。
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目次
古仏とは?

「古仏(こぶつ)」とは本来、過去の仏祖、或いはすぐれた祖師に対して用いられる言葉で、正法を伝えて来た祖師に向けられる尊称です。
この「古仏」ですが、一般的には古い様式の「仏像」や、長きに渡って存在している「仏像」に対し、この「古仏」という表現が用いられます。
しかし本来は先ほども述べた通り、正法を伝えて来た祖師に向けられる尊称であり、滅多に用いられる言葉ではありません。
気軽に使える言葉ではないということですね。
偉大な祖師の中でも、本当に限られた方にしか用いられない言葉でもあります。
永平古仏
道元禅師にとっても、この「古仏」という言葉でお慕いになる方は厳選されます。
例えば「曹渓古仏」、「宏智古仏」、「趙州古仏」、「投子古仏」、「洞山古仏」、「如浄古仏」がそれに該当します。
道元禅師が本当に心からお慕いになられて、尊敬された方のみにこの「古仏」という言葉を用いているんですね。
そんな道元禅師も自身の後を嗣ぐ弟子たちや、現在の我々によって「永平古仏」と慕われるようになったわけです。
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